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出版文化社のジンクス?
出版企画担当の廣野です。
4年に1度の祭典、サッカーW杯06年ドイツ大会が、いよいよクライマックスを迎えます。日本との時差が7時間あり、ほとんどの試合が日本時間の深夜となるため、TVで応援している皆さんも、連日のように寝不足が続いているのでは?
残念ながら、日本代表は1分け2敗で、1次リーグ突破はなりませんでした。そして、今大会攻めに守りに獅子奮迅の活躍だった中田英寿選手は現役引退を表明…。あの勇姿を目にすることはもうできません。新たな世界で頑張って欲しいですね。
さて、勝負事の世界では、よく「ジンクス」というものが注目されます。語源は、「縁起が悪いもの」を意味する英語「jinx」。日本では悪い意味が失われ、「縁起担ぎ」で使われることもあります。
サッカーの世界では、数多のジンクスが存在し、今回のW杯でも、いろいろと話題を提供しています。
もっとも知られているのは「開催国は1次リーグを突破する」というもの。前回の02年日韓大会では、日本と韓国それぞれが無事に通過。今大会のドイツも余裕の突破を決め、ジンクスは守られました。一方、「初戦で負けると1次リーグを突破できない」というものもあり、最近2大会でみると、その確立は96%。ほぼ無理な数字です。今大会、初戦でオーストラリアに逆転負けを喫した日本は、このジンクスを覆すことはできませんでした。
このほかにも、「欧州開催のときは欧州の国が、南米開催のときは南米の国が優勝する」、「欧州最優秀選手(バロンドール)を獲得した選手の国は、翌年のW杯で優勝できない」といったものから、「オランダは6月25日の試合に勝てない」、「メキシコは決勝トーナメント1回戦で負ける」といったものまで、W杯では、実に多くのジンクスが生まれています。
では、出版業界に目を向けるとどうでしょうか。調べてみると、例えば、「芥川賞を取った作家は売れない」、「左開きの本は売れない」、「黒い表紙の本は売れない」などなど…。もちろん、何の科学的根拠も因果関係もありません。しかし、なかには心強いジンクスとして、「某が書評をつけた本は必ずベストセラーになる」ということを耳にします。
現在、出版コンサルタントをされている、エリエス・ブック・コンサルティング代表取締役の土井英司さんもそうしたお一人。あのAmazon.co.jpの立ち上げに参画した方で、当時サイト上で、本の選定・書評・コピーライティングを担当し、彼が紹介した本は、次々とベストセラーになったそうです。目利きがいいんですね。
出版企画を担当する者にとって、売れる本を見極める力は大切です。そんな確かな目利きがあれば、今度は作り手として、どうすれば売れる本になるのかが分かってきます。当社でも、そうしたノウハウが蓄積されつつあり、最近では『だれも言わなかった!新会社法5つの罠と活用法』 が4刷りを突破しました。
出版文化社で本を出せば必ず売れる!というジンクスはまだありませんが、皆さんの期待に応えられるように、これからも研究を重ねてまいりたいと思います。