出版文化社よりメッセージ

代表者挨拶

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「大きな歴史のなかを生きる今、変化を恐れず、前進しよう!」

代表取締役 浅田厚志

あっという間に拡散したコロナウイルスは、その猛威を世界中に広げ、とどまるところを知りません。調べてみると、紀元前8,000年前には先祖のウイルスが存在していたとか。人類とともに生きながらえ、彼らも成長、進化してきたといえます。

会社が不測の事態に襲われたときの対処方法をあらかじめ話し合って、設定しておくため、毎年、4月1日に開いてきた「緊急事態対策会議」。2020年のテーマは“パンデミック”を予定していました。それがなんと現在進行形になってしまいました。速やかに話し合って、対処方法を全社員に知らせる、という暇もなく、矢継ぎ早に施策を決定して、社員に通知していく、という異例の会議となりました。

コロナショックは1930年頃に始まった世界大恐慌に並んで、いやそれよりももっと深くて長い、と言われつつ地球上のあらゆる国を巻き込んでいます。各国とも、自国民の救済に追われ、他国の救援に回れない。多くの国の指導者が口にしてきた「自国ファースト」というお題目が、逆手にとられています。もはや我々は一国主義では生きていけない、ということを身をもって経験させられているかっこうです。

コロナショックは経済的には世界大恐慌を引用して説明されることが多い。当時の記録映像に写る失業者の列がつとに有名です。今回のコロナショックは世界が縦横無尽に連携しているなかで起こりました。我々が、いま、大恐慌の映像を見て強ばっていても仕方が無く、コロナウイルスに細心の注意を払いつつ、顔を上げて前進しなければなりません。そして、約100年後の人々は「コロナショックのときは、急激な感染拡大と、業績悪化で当時の人は大変だったろうね・・・」なんていう会話が交わされるかもしれません。

1995年1月17日、前日の夜遅くに東京から大阪に帰宅した私は、その翌朝に阪神・淡路大震災を経験しました。2008年のリーマンショックでは急速な景気後退局面にはいり、東京でも大阪でも、多くの失業者がでて、公園で炊き出しが行われました。そして、2011年の東日本大震災です。東京の社内で倒れてくる書棚を避けて、社員と外へ避難しました。日本ではどれぐらいの頻度でこのような震災が起こっているのか調べたところ、江戸時代以来、死傷者がでた地震は2年半に1回の間隔で発生していることを知りました。

案の定、その後も大小の地震が頻発。自然の猛威は止まらず、たび重なるように襲いかかってきました。今回のコロナショックもその一つと考える方が、自然でありましょう。こころならずも犠牲になられた方々に、心より哀悼の誠を捧げます。

そのような自然の猛威と、時代の変化のただ中にあって、出版業界はメディアの多様化や各種電子機器が送り出すコンテンツとの競合が激しくなり、かつてない浮沈の際に立っております。しかし、いつの時代も読者は新しい知識に触れようとし、新しい視点を探し、新しい情報を求めます。このことは、いかなる時代になろうと、変わることはありません。

不易流行 -- これは松尾芭蕉が生んだ言葉と言われ、先達はかの350年前から変わるものと、変わらないものを見極めてきました。不易に留まることも、流行に棹さすことにも勇気はいります。このいずれにも挑戦をつづけることが、成長を願う私たちに求められています。
出版文化社は、単行本を企画・編集し、販売する、という技術をもって1984年に発足いたしました。当時は、活版から電算写植へと移行している時期にあり、それに続く技術革新により、私たちの企画・編集の技術は常に革新が求められ、その流れは今日も変わりません。

およそ40億年前、海の波打ち際で生まれた生命は、20億年前にアメーバとなり、10億年前に小生物へと成長しました。そして5億3,000万年前、今の人間につながるウナギに似た魚・ピカイアが誕生し、両生類へと進化して海から川へと生活範囲を拡げ、ついに3億6,000万年前、陸へのぼりました。一部は海へ戻り、一部は空に舞い上がり、そして人類は宇宙へと旅たちました。地球と共に変化し、成長してきた私たちの歴史。常にフロンティアを求めてやまない生命の営み。私たちの挑戦は、この40億年の歴史の延長線上にあり、DNAとして伝わっています。

これからの社会は、デジタルとネットワークが生活に、ビジネスに浸透してゆく時代を迎えます。この時代に対応すべく、私たちは自らのDNAを成長させ、よりよく社会のお役に立てる商品とサービスを提供し、新たな輝きがえられる事業経営とするために、挑戦をつづけてまいります。
お客さま、仕入れ先さま、従業員の皆さん、そして地域社会への感謝の気持ちを忘れず、私心を排して、天に恥じない経営を行ってゆくことを日々の旨としてまいります。

今後ともご指導、ご厚誼を賜りますよう、お願い申し上げます。

株式会社出版文化社
代表取締役社長
浅田厚志