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FAXマガジン

 
第13号

売れる本にするための「予想」とは?

滋賀県知事に嘉田由紀子氏が、現職の知事を破り当選した。あれ?と思うのは、情報不足だからか。自民公の推薦を受けた現役が、なぜ無所属の新人に負けたのか。大学教授で環境問題に取り組んでいた女性というだけではわからない。新幹線の駅ができるのが「もったいない」といったキーワードと、その演説を聴いた人がメール・口コミで動いた結果、支持層をじわじわと広げたと言われている。

おそらく、今後選挙は、口コミのチェーンメールやブログが威力を発揮してくるのではないか。特に女性が携帯を使って気楽に政治のハードルを越えれば、もっと大きな女性パワーが発揮される気がする(ちょっとコワイ)。

本を出す三つの原則を、幻冬社の見城徹氏が次のように言っています。

1.著者にも編集者にも決定的に良い本と信じられ、しかも売れる本。2.良い本と信じたが売れなかった本。3.良い本とならなかったが売れた本。当然、商業出版としては、売れない本は出さないのが基本原則です。

誰もが1を目指しています。今回は、1の例として『だれも言わなかった!新会社法5つの罠と活用法』 (河合保弘+LLP経営360度著)が4刷まで出来た経緯をお話します。この本は、アマゾンでもビジネス法律書のジャンルで2位〜4位の上位置をキープ。全書籍でも500番台に入ったりしていますので、是非クリックしてみてください。

また、著者の河合さんは、FMラジオのJ―WAVEへの出演、日経産業新聞へのコメント等マスコミへのデビューも果たされました。次回作のオファーが、当社以外からもあり、著者も編集者も大満足の結果。当社も、発刊時の日経広告以外に、4刷りでは読売新聞にも広告出稿し、更なる拡販を狙っています。

さて、まずこの本のコンセプトですが、新会社法の大ヒット作『図解 山田真哉の 結構使える! つまみ食い「新会社法」』を読んだ人が、2冊目に買う本をつくろうというもの。山田さんの本は1時間でわかるダイジェスト版みたいなもので、たぶん、つまみ食いだけでは、まだ食い足らない人がいるだろう。もう少し新会社法のことを詳しく知りたいという人をターゲットにしようと。そして、新会社法の真の目的は、中小・零細企業を将来陶太するための罠(トラップ)が仕掛けてあるというのが本書の主張。この罠を5つのテーマに絞り、逆手にとってその罠を活用して、勝ち組みとして生き残る方法を指南しています。原稿の出来が良かったのが一番ありがたかったですね。

次に、タイトルですが、LLPのメンバーにも案をだしてもらい、約50本の中から本のコンセプトに合う派手めの言葉をヒントに作成しました。装丁は、無難なのが2つと、ド派手なのが1つ。この3案の中から、どの線でいくかもめました。最終的に、ド派手路線で行けば、増刷の可能性ありと決断しました。アマゾンの「出版社からのコメント」も詳細に書き、日経新聞で広告。パブも上手く行き、各紙で紹介されました。

ここで一番重要なのは、施行前の3月末のタイミングで出版したことと、居並ぶ他の類書とは、全く違った切り口だったのが成功の原因でしょう。

1の本が売れるには、このように色々な売れる要素が重なり合って売れるのだと思います。どれかが欠ければ2→3になるのだと肝に銘じて精進、精進。