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2007年5月18日号

「感性を磨くこと」

大阪・出版企画部の廣野です。

今年のGWに、男二人で「宝塚歌劇」を観に行きました。
演目は『エリザベート』。これまで、ミュージカルや舞台といったものに縁がなく、生まれて初めての体験でしたが、まさに一流のエンターテイメントですね。
「銀橋」と呼ばれるオーケストラボックスと客席との間にあるステージを、スターが歌いながら渡るという演出があるのですが、その美しさにとても魅了されました。また、機会があれば行きたいですね。

さて、初めての体験で思い出したのが、作曲家・久石譲氏の言葉。

『感動をつくれますか?』の中に出てくる「人が感動するようなモノを作るには〈感性〉を磨け!」というものです。出版業は人に感動を与える職業、否、与えないといけない職業だと思いますが、この〈感性〉とは、とかく生まれ持ったセンスのようなものと捉えられることが多いようです。

ところが、久石氏によると、感性の正体は、95%が自分の中にある知識や体験の集積で、残りの5%が感覚的なひらめき、いわゆる「直感」であり、これこそがモノ作りにおける核心だといいます。そして、その「直感」も、実は「多くのものを観て、聴いて、読むこと」で養われると。ずいぶん前に読んだ遠藤周作氏のエッセイにも、同じようなことが書かれていた記憶があります。

出版した本の優劣を決めるのは、結局は企画をするその人の「人間的な魅力」というか、総合的な力なのだなと、最近感じます。そんな人の〈感性〉は例外なく豊かであり、作る本も秀逸です。〈感性〉を磨くんだ!と意識して力む必要もないですが、なるべく多くのものを観て、聴いて、読んで、人間としての幅を広げられればと思います。