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2005年10月20日号

著者とともに「奇跡」を起こす

出版企画担当の廣野です。

先日、三重県の鈴鹿サーキットに行ってきました。お目当ては、自動車レースのF1第18戦・日本グランプリ!過去最高の15万6千人の観客が詰めかけたということで、見に行かれた方もおられると思います

レースでは、キミ・ライコネン(マクラーレン・メルセデス)が、17番手スタートからの逆転優勝を成し遂げました。

追い抜くポイントが少ない鈴鹿において、最終周の第1コーナーでトップの選手を追い抜き、そのままチェッカーフラッグを受けるという劇的な幕切れ。まさに「奇跡」ですよね。

この「奇跡」、我が身に置き換えると、それはベストセラーということになりましょうか。

どうやったらベストセラーを出せるのか、暗中模索の日々ですが、ひとつには、過去のベストセラーから学ぶということがあります。

最近のベストセラーですっかり有名になったのが、『さおだけ屋はなぜ潰れないのか?』の著者で、公認会計士の山田真哉さんです。日常生活の身近な疑問を通して、会計について分かり易く書かれており、なんてことない内容(失礼!)なのに、あっという間に100万部を売り上げました。

100万部のベストセラー作家も、処女作は自費出版だったそうです。『女子大生会計士の事件簿』という本で、新米会計士補・柿本一麻が、頭脳明晰、傍若無人な女子大生の公認会計士・藤原萌実に振り回されながら、会計監査で次々と起こる事件を乗り切っていく─というもの。

山田さんが投じた金額は170万円で、このほかにも新聞広告を自費でうったり、100以上の書店を1人で回って本を置いてもらったり、といったことをされたそうです。

本が売れるには、内容、タイトル、装丁デザインをはじめ、新聞広告などの販促活動など、私ども出版社の企画力が重要となります。しかし、高名な作家センセイや、テレビなどに出ている有名人でもない限り、本を出版して売ろうとすると、やはり著者ご自身の協力が不可欠です。

講演やセミナーを開いて即売会をやったり、コネクションを最大限に生かして本を宣伝したり…。そして何よりも、絶対にこの本を売るんだ! という強い意気込みを持って欲しい。

ただ、著者の方からそうした熱意を引き出すのが私たちの仕事であり、一緒になって売れる本を作る努力をするのが、使命であると思います。

鈴鹿で見せたライコネンの誇らしげなガッツポーズを胸に刻み、近い将来、著者の方と祝杯をあげられるような「奇跡」を起こしたいですね。