出版文化社よりメッセージ
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書籍の説明

縮小し続ける日本のマーケットと比較し、伸び行く中国やインドのマーケットは非常に魅力的です。いかにインドのマーケットに参入していくか、今後日本企業が成長する上で重要となるのは間違いありません。
インドの一人当たりGDPを考えれば、日本からインドに製品を輸出し、インド国内で販売をすることは困難を極めます。タイなどから輸出する方法もありますが、長期的に考えれば、インドマーケットを攻略するためには、インドでの国内生産はいずれ不可欠になるでしょう。

インドで生産が必要となっても、重要なことは、インドが生産地ではなく、販売地だということです。これが、中国とインドとの最大の違いです。
新しいマーケットに参入する時は、「マーケティング」が重要です。闇雲に工場を設立しても失敗します。日本企業の海外進出は、元来、日本向け製品を安く作るためのものであり、顧客や製品企画は最初から決まっていました。つまり、マーケティングは不要だったのです。メーカー思考であっても成功できたのです。しかし、困難極めるからとインド市場を捨ててしまってはいけません。日本企業が、インドにおいてビジネスで成功するためには、自社の強みを活かす必要があります。日本にありインドにないものは、「技術」です。コストは、インド企業の方に優位性があります。
日系企業は、技術者派遣やインド人研修生の日本への受け入れを通じて、技術供与を行えば良いのです。海外進出は、製造業へのこだわりを捨てれば、はるかに進出が簡単になり、可能性も大きく広がります。
インドは、中国と並ぶ世界的マーケットに必ずなります。
大きなリスクを取らずに新興国のマーケットにいち早く参入することが、日本企業の生き残りのために不可欠なものになっていくことでしょう。

本書籍は、世界経済の中心とならんとするインドに焦点をあて、2010年に発刊された「インドの投資・会計・税務の基本」を完全リニューアルし、税制をはじめとした最新情報やインドでのM&Aなどが加わりました。現地法人を立ち上げるために必要な情報を網羅し、情報量は前作を完全に凌駕しています。この一冊で、インド進出のすべてがまかなえるといえます。

目次

  1. 序 12年度予算案と税制改正
  2. Ⅰ 基礎知識
  3. Ⅱ 経済環境
  4. Ⅲ 投資環境
  5. Ⅳ 設立
  6. Ⅴ M&A
  7. Ⅵ 会社法
  8. Ⅶ 会計
  9. Ⅷ 税法
  10. Ⅸ 国際税務
  11. Ⅹ 移転価格税制
  12. ⅩⅠ 労働環境
  13. ⅩⅡ 国際人事マネジメント
  14. さくいん

監修者プロフィール

久野 康成(くのやすなり)

久野康成公認会計士事務所 所長
株式会社東京コンサルティングファーム 代表取締役会長
東京税理士法人 統括代表社員
公認会計士・税理士・社団法人日本証券アナリスト協会検定会員
1965年生まれ。愛知県出身。1989年滋賀大学経済学部卒業。1990年青山監査法人(プライス ウオーターハウス)入所。監査部門、中堅企業経営支援部門にて、主に株式公開コンサルティング業務に係わる。
クライアントの真のニーズは、「成長をサポートすること」であるという思いから監査法人での業務の限界を感じ、1998年久野康成公認会計士事務所を設立。営業コンサルティング、IPOコンサルティングを主に行う。
現在、東京、横浜、名古屋、大阪、インド、中国、香港、モンゴル、タイ、インドネシア、ベトナム、シンガポール、フィリピン、カンボジア、ラオス、スリランカ、パキスタン、バングラデシュ等、世界20カ国にて、「第2の会計事務所」として経営コンサルティング、海外子会社支援、内部監査支援、連結決算早期化支援、M&Aコンサルティング、研修コンサルティング、経理スタッフ派遣・紹介等幅広い業務を展開。グループ総社員数約300名。
著書に『できる若者は3年で辞める! 伸びる会社はできる人よりネクストリーダーを育てる』(出版文化社)、『あなたの会社を永続させる方法 成長戦略~事業承継のすべて』(あさ出版)、『2008年版図解インドの投資・会計・税務の基本』(出版文化社)、『母性の経営』(出版文化社)、『インドの投資・会社法・会計税務・労務』(TCG出版)、『もし、かけだしカウンセラーが経営コンサルタントになったら』(出版文化社)、『タイの投資・会社法・会計税務・労務』(TCG出版)、『ベトナムの投資・会社法・会計税務・労務』(TCG出版)、『インドネシアの投資・会社法・会計税務・労務』(TCG出版)、『バングラデシュ・パキスタン・スリランカの投資・会社法・会計税務・労務』がある。

東京コンサルティンググループ http://www.kuno-cpa.co.jp/