出版文化社よりメッセージ
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図書館選定図書に選ばれました

「いのちもやして、たたけよ。 -鼓童30年の軌跡-」が日本図書館協会の第2775回選定図書として選ばれました。

書籍の説明

結成から30年、太鼓芸能集団「鼓童」の全てがここに

今年、結成30周年を迎えた太鼓芸能集団「鼓童」の、活動のすべてを綴った書籍がこのほど完成し、6月より全国の書店で発売されます。
日本のみならずワールドワイドに活動をする鼓童の、前史を含めた歴史的経緯、独特のライフスタイル、主要演目の解説、現在の姿と未来像など、鼓童のすべてが集約された一冊です。

本書の内容

長らく「鼓童」を育んできたのは、今も暮らしと芸能が深く結びつく佐渡島の風土です。彼らは30年もの間、なぜ佐渡にこだわり続けてきたのか。
また、「鼓童」の代名詞でもある世界芸術祭「アース・セレブレーション」や、世界ツアーの「ワン・アース・ツアー」などの歴史的経緯などが綴られている他、彼らをワールドワイドな芸能集団へと成長させた数々の出来事について詳しく解説しています。
さらには『大太鼓』、『屋台囃子』、『三宅』、『千里馬』といった代表曲の誕生のきっかけや、その背景についても詳しく語られています。

とりわけ、二度にわたる存亡の危機について赤裸々に語っているほか、集団誕生のきっかけとなった「佐渡の國鬼太鼓座」と、それを指揮した田耕氏(元・鬼太鼓座代表)との訣別が今回初めて言及されるなど、「鼓童」の全てが綴られた、ファン垂涎の一冊です。
なお、帯には生前に交流のあった岡本太郎氏が、鼓童に贈った言葉が掲載されています。

目次

    序章 鼓童

    鼓童の活動の全体像を伝えるために、写真解説で紹介。

    第一章 原点

     1. 発端

     2. 佐渡の國鬼太鼓座

     3. 鼓童、始まりの十年

     4. 出会いと交流

    集団創設の発端まで遡る歴史の記述は鼓童初となる。これまでほとんど語られていなかった、前身グループ「佐渡の國鬼太鼓座」誕生の経緯と田耕氏(元・鬼太鼓座代表)の存在、二度にわたる存続の危機を経験した史実にも言及している。

  1. 第二章 探求
  2.  1. 鼓童の舞台
  3.  2. 代表的な演目
  4.  3. 表現の広がり
  5.  4. 坂東玉三郎との出会い
  6. 太鼓芸能を舞台芸術の領域まで昇華し、世界各地のアーティストに影響を与えた鼓童の舞台表現や根幹となる演目の成り立ち、背景などを伝える。また、歌舞伎俳優・坂東玉三郎氏が関わる近年の舞台創作の歩みにも触れている。
  7. 第三章 感覚
  8.  1. 旅~動き続けて見える世界
  9.  2. 研修所~土台を築く日々
  10.  3. 鼓童村~思いを込める場所
  11.  4. 佐渡~土地の力に魅せられて
  12. 現役メンバーへのインタビューを元に、公演ツアーの日常や佐渡・鼓童村での活動の様子、本拠地・佐渡への思いなど、現在の鼓童の姿と実感を様々な角度で描く。
  13. 第四章 磁場
  14.  1. 人をつなぐ、地域をつなぐ~「旅ん者」が佐渡にもたらすもの
  15.  2. 前に進む力~鼓童が目指すもの
  16. これまでの様々な経験を、佐渡をはじめ社会に還元していく端緒についた鼓童のこれからの青写真を描く。
  17. 第五章 回帰
  18. 大太鼓
    鼓童の核となる「太鼓」に向き合う、人間の姿と内面を描く。また、グループ初期から深く関わる作家・永六輔による寄稿を収録。

紹介

【鼓童とは】

新潟・佐渡島を拠点に、国際的な公演活動を展開する太鼓芸能集団。肉体を躍動させ、叩き、踊り、奏でる舞台は世界中の聴衆に強い衝撃を与え、そのライフスタイルは世界各地のアーティストから注目されている。
前進は1971年に佐渡島で誕生した「佐渡の國鬼太鼓座」で、1981年のベルリン音楽祭が「鼓童」としてのデビュー。伝統的な音楽芸能に無限の可能性を見出し、現代において再創造に挑み続ける。太鼓芸能を舞台芸術へと発展させ、日本のみならず世界の芸術、音楽表現に強い影響を与えている。
多様な文化や生き方が響きあう「ワン・アース(ひとつの地球)」をテーマに、これまでに訪れた国は46カ国にのぼる。今年結成30周年を迎える。

ホームページ
http://www.kodo.or.jp