書籍の説明
高齢化社会の到来に伴い、2000年から導入された介護保険。施設の整備が追いつかないこともあり、在宅サービスの充実を目指したこともあり、現在までその規模と種類は共に増加の一途を辿っています。これまで考えられなかったようなサービスも、今では介護保険を使って享受できるようになってきています。
その一つが訪問服薬指導です。要介護の老人が増えると、当然ながら薬局まで薬を取りに行けないお年寄りも増えます。そんな高齢者のために、医師の処方の元、薬剤師が自宅まで薬を届けるというサービスのことです。
当然ながら新しく始まったばかりのサービスです。世間の認知度は決して高くはありません。本書の著者である池田氏が代表を務めるみよの台薬局グループは、いち早く訪問服薬指導のサービスを開始しています。
薬剤師はもちろん、医師、ケアマネ、ヘルパーなど在宅サービスに携わる方々だけでなく、高齢者を抱える一般の方々も知っておきたい訪問服薬指導という仕事を余すところ無く解説した書籍です。
目次
- 第1章 「訪問服薬指導」にかける思い
- 医療・介護・福祉の情報センターをめざす みよの台薬局グループ代表取締役 池田尚敬
- 小さな薬局に育った
- お客さんを心配して胃潰瘍に
- 漢方の勉強を一生懸命やる
- 漢方の「相談薬局」も開店
- 自然発生的に多店舗化が始まりました
- 「訪問服薬指導」も自然発生的に
- 医療・介護・福祉の情報センターをめざす
- みよの台薬局グループが先頭に立って
- 訪問服薬の現場で
- お米をといできてもいいよ
- 二四時間、三六五日の対応
- 訪問を待ち望まれる薬剤師になりたい みよの台薬局グループ統括マネージャー 薬剤師 池野聖子
- 薬剤師ってかっこいいな
- 東洋医学も西洋医学も経験したい
- 知識と実務との違いを痛感
- 訪問服薬と外来調剤との違いは
- 訪問服薬の現場で考えること
- 家庭にどうやって入っていくか
- 訪問を待ち望まれるように
- 「訪問のコンシェルジュ」をめざして
- 訪問服薬は在宅医療チームの一員として みよの台薬局グループ統括マネージャー 薬剤師 ケアマネージャー 高木和江
- 父の考えから薬剤師に
- 薬剤師がいやで仕方なかった
- 訪問服薬という仕事
- 患者さんの思い出
- チーム医療の一員として
- ノウハウを若い人に伝えていくには
- 薬剤師の仕事を早く覚えるためにも
- 第1章のまとめ
- 第2章 指薬剤師座談会
- 私たちはこのように訪問服薬で活動をしています
- 訪問服薬と外来調剤の処方箋自体は同じです
- こちらから与えられるような仕事をしたかった
- つねに新しいやりがいがあります
- 訪問服薬にはコミュニケーション能力が必要です
- 訪問服薬というのは、人として生きている感があります
- 訪問服薬をやると外来調剤もわかります
- 薬剤師ではなく、一人の人間としておうかがいします
- お医者さんやケアマネージャーとの連携が重要です
- 自分の家族だったらどうしてほしいのかを考えることです
- 患者さんのことを知ろうと思う気持ちが重要です
- 訪問服薬をやらなければ進歩がない
- 第2章のまとめ
- 索引
著者略歴
みよの台薬局グループ代表取締役:池田尚敬
東京薬科大卒。東京を中心に全国に32店舗の薬局を展開。特に訪問服薬指導に力を入れており、医療界注目の薬局チェーンの経営者として、マスメディアに取り上げられることも多い。薬剤師、はり師、きゅう師、あん摩マッサージ指圧師などの資格も持つ。