プロに学ぶ天職学
- 編著:日本LCA 発行:日本LCA 発売:出版文化社
- 体裁:A5判、並製本、336頁
- 定価:1,760円(本体 1,600円+税 10%)
- ISBN 4883383288
- 発売日:2005年 10月
- 立ち読み
- パブリシティ
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書籍の説明
25人の達人の仕事哲学が満載! なりたい自分になるヒントがここにあるWebサイト『イノベーティブワン』を書籍化
■「さすがプロ!」と呼ばれるホンモノだけが放つ言葉
この本に登場する人々は、日本LCAが運営するWebサイト『イノベーティブワン』のインタビューに登場頂いた中から選び抜かれた人たちです。当サイトに登場頂く基準は認知度でなく、各々が属する分野において、「いままでの人ができなかったこと」や「他の人が手をつけなかったこと」に挑み、「新しい価値」を生み出してきたイノベーター(革新者)であること。いわば、プロ中のプロと呼ばれる人々です。
“本物”と言われる人々は独自の哲学や考え方を持っているだけでなく、“自分の言葉”をもっておられます。その彼らも、最初から「スゴい人」だったのではなく、その道を追求するため色々なところに頭をゴツゴツとぶつけさまよった結果、道を極めたケースが大半でした。その人が壁にぶつかり脱皮していく瞬間やプロセスにこそ、その人の「仕事哲学」があるのではないか。そういう意味で、結果をだした現在だけでなく、できうる限り「過去」についても紹介し、その人の原点である「感じる力」「気づく力」が何なのかを知ってもらうことに力点をおいています。
今の仕事をもっと面白くしたい人、あるいはもっとやり甲斐を感じられる仕事に就きたい人、はたまたニートなトンネルをぬけて、フリーでもないバイトからフリ卒したい人、
そんな人たちに、「プロフェッショナルの働き方」のスゴさ知ってもらい、天職探しのヒントにしてもらいたい一冊です。
目次
- 01)アルビレックス新潟 代表取締役会長 池田弘 氏
- 宮司の理念をモチベーションに、“サッカー不毛の地”でJリーグNo.1 動員数を実現
- 真の町おこしを実現するため、サッカーチームというソフトを生み育て、倒産の危機を卓越したリーダーシップで乗り越えてきた。「J1昇格」と「事業としての成功」の両方を成し遂げた氏に、益々注目が集まる。
- 02)デザインディレクター 川崎和男 氏
- たとえば形見として受け継いでもらえるような、そんな“誠実さ”を持った作品をデザインしたい
- 日本を代表するインダストリアルデザイナーとして、数々の新しいデザイン、新しい価値を生み出してきた。近年、医学博士を取得し、自らが必要とするかもしれない「臓器」をもデザインしようと挑戦を続ける。
- 03)プロダクション人力舎 代表取締役社長 玉川善治 氏
- 俺も社員もタレントも、人力舎を使って遊ぶんだ
- アンジャッシュ、アンタッチャブル、ドランクドラゴンなど、人気お笑い芸人を次々と世に送り出している人力舎。スクールにて人材を育て、条件を満たし望む者には、独立を積極的に支援している。
- 04)和紙デザイナー 堀木エリ子 氏
- 手漉き和紙の伝統文化を未来へ渡したい
- 千年以上に渡り高度な技を受け継ぐ手漉き和紙職人とのコラボレーションにより、和紙の新しい表現を追求している。その成果物はホテルのロビーやビルのエントランスなどで、我々の目を楽しませてくれる。
- 05)日本音響研究所 所長 鈴木松美 氏
- 声には5W1Hに関する情報が隠されている。 声を制する者はコミュニケーションを制する
- 『バウリンガル』『ミャウリンガル』の生みの親と言われれば「ああ~あの人ね」とピンとくるに違いない。まさしく日本における、音声研究の第一人者であり、これまでに数多くの犯罪捜査を解決へと導いてきた。
- 06)吉田カバン 代表取締役社長 吉田輝幸 氏
- ユーザーの期待に応える革新性、信頼に背かぬために守るべき伝統。 両者が共存してこその吉田カバン
- 創立70年を経たいまも、創業者が掲げた“一針入魂”の精神を頑なに守りつつ、「新たな商品分野」「新たなデザイン」「新たな素材」へと挑戦し続け、こだわりを持つユーザーから絶大な信頼を集める。
- 07)ファインモールド 代表取締役社長 鈴木邦宏 氏
- プラモデルの奥に見えるロマン・・・それこそが我々の本当の商品
- 戦車や戦闘機をはじめとして、宮崎駿監督の『紅の豚』や『スター・ウォーズ』シリーズに至るまで、他社を圧倒するリアリティ溢れるプラモデルを次々に商品化し、世界中の目の肥えたファンを唸らせる。
- 08)まぐまぐ 代表取締役社長 大川弘一 氏
- 「現場に行こうとしない」「実物に触れようとしない」・・・そんな人間に本物はつくれない
- メールマガジン配信のパイオニアであり、いまなお圧倒的トップランナーであり続ける。執筆者や発行者に代わって、3万種類ものメルマガというメディアを購読希望者に届ける巨大インフラへと成長を遂げた。
- 09)日本ヨーガ瞑想協会 総師範 綿本彰 氏
- “夢”という言葉は綺麗だけど生ぬるい。私の場合は“執着心”と言うべきかな
- ハリウッド・セレブがこぞって取り入れた『パワーヨーガ』の日本における第一人者として、テレビや雑誌などのメディアに頻繁に登場する。ヨーガの持つ精神性と綿本氏自身の人生観の交わりについて伺った。
- 10)フラワー・ロボティクス 代表取締役社長 松井龍哉 氏
- たとえば“花”のように・・・人間にとって特別な意味を持つロボットを創りたい
- 「PINO(ピノ)」「Posy(ポージー)」といった人間型ロボットをデザインしたことで知られる。アカデミックな領域に留まらず、かつての車やコンピュータのように、ロボットという新分野の産業化に挑む。
- 11)自然エネルギー市民ファンド 代表取締役社長 鈴木亨 氏
- 「電気だって商品・・・消費者として良いモノを選びたい」
主婦の素朴な問題意識からすべては始まった
- 北海道の地でNPOを設立し、日本ではじめて市民の出資を募る形で風力発電所を立ち上げた。それだけでなく、他地域で同様の志を持つ人にも、そのスキームが適用できるよう支援活動に力を注いでいる。
- 12)オークヴィレッジ 代表取締役社長 稲本正 氏
- 昔の日本はまぎれもなく“環境大国”だった。
いまこそ先人から受け継いできた“木の文明”に敬意を払うべき
- 「百年かかって育った木は百年使えるモノに」「お椀から建物まで」「子ども一人、ドングリ一粒」といっった理念を1974年の創設時から掲げ、石油化学製品の代替物にすべく木工製品の普及に尽力している。
- 13)プロダクション・アイジー 代表取締役 石川光久 氏
- そこにないものをあるように見せて喜んでもらう。それがアニメであり、経営でもある
- 押井守監督の『攻殻機動隊』『イノセンス』やタランティーノ監督の『キル・ビル』など、そのクオリティの高い映像は、日本アニメと、自社内制作に拘るプロダクション・アイジーの名前を世界中に知らしめた。
- 14)映画作家 河瀬直美 氏
- 私にとっての映画制作は、「自分」というものの存在を確かめる手段
- 8年前のカンヌ映画祭にて、新人監督賞を史上最年少で受賞した。河瀬さんにとっての映画とは「人間は誰しもあるがままに存在していいんだ」という事実を、観客とともに確認し合うためのツールだという。
- 15)ヤイリギター 代表取締役社長 矢入一男 氏
- 「一五一会」の精神で、ユーザーの人生を輝かせたい
- ポールマッカートニーや桑田佳祐など、トップミュージシャンに愛されるギターメーカーに成長した。誰もが簡単に音楽を楽しめるようにと、BEGINとともに共同開発した新楽器「一五一会」も大人気だ。
- 16)いろどり 代表取締役副社長 横石知二 氏
- 里山の葉っぱが、ここに住むおばあちゃんを「人生の主役」へと変えた
- 65歳以上の高齢者が約半数を占める徳島県上勝(かみかつ)町では、70歳、80歳のおばあちゃん達が、葉っぱを育て「つまもの」として出荷する。中には年間で1千万円以上を売り上げる方もいるという。
- 17)日本サッカー協会 キャプテン 川淵三郎 氏
- 「人生はおもしろいんだよ」、サッカーを通して若い子たちに伝えたい
- 川淵キャプテンといえば、「Jリーグ発足の立役者」「W杯招致の功労者」と誰もが連想するに違いない。しかし、その華やかな活躍の底辺にあるのは、コミュニティの再生という、一見地味な理念である。
- 18)ファーム 代表取締役社長 久門渡 氏
- ファームパークによって、埋もれていた地域の魅力を覚醒させたい
- 多くのテーマパークが苦しむ中、黒字経営を恒常化し、次々と新しい施設を開園している。広大な土地が「昭和時代」や「ヨーロッパの農村」といったテーマでアレンジされており、我々の目を楽しませてくれる。
- 19)風の谷幼稚園 園長 天野優子 氏
- 一教師が立ち上げた、子供の理想郷「風の谷幼稚園」
- 少子化の影響で学校や幼稚園の廃校や閉園が相次ぐ中、たった3年で、ユニークな教育を実践する幼稚園をゼロから立ち上げた。大人のご都合主義に陥っていた幼児教育の現場を改革すべく奮闘している。
- 20)フォーナインズ 代表取締役社長 三瓶哲男 氏
- 「良いものを作る」のではなく「良いものを作るブランド」を育てる。それが僕たちの仕事
- 10年前、眼鏡の小売店で働いていた5人で設立されたフォーナインズ。ユーザーのニーズを知り尽くした彼らが生み出した眼鏡は口コミで広がり、いまや年間10万本を売り上げるブランドへと急成長した。
- 21)漫画家 弘兼憲史 氏
- いかにして天職に近づくか・・・常にそれを考えてきた
- 『島耕作』『黄昏流星群』『人間交差点』など、人間心理をたくみに描写し、大人が読むに堪えるリアリティ溢れる作品を生んできた。今は、自分と同世代がこの世界に戻ってこれるような漫画の制作に挑んでいる。
- 22)近畿大学水産研究所 所長 熊井英水 氏
- クロマグロの完全養殖を成功へと導いた“魚飼い”の精神
- 絶滅が危惧されながらも、日本の食文化には欠かせないクロマグロ(本マグロ)。熊井さんのグループは32年もの歳月をかけて、誰も成し遂げられなかったクロマグロの完全養殖に世界で初めて成功した。
- 23)精神科医 名越康文 氏
- メディアを通して、“新しい人間観”を社会に提示したい
- 「人間とは何か」。誰も確たる答えをもたないのに、パターン化された人間像を自ら作り出し、それに縛られ、苦しんでいる。そんな現代人のバカバカしさと新しい人間観を、メディアを通じて訴えている。
- 24)よこはま動物園ズーラシア 園長 増井光子 氏
- いまや人間が存在しない自然なんてありえない。 人と動物が役割を担い、共存できる環境を整えるべき
- 幼い頃から動物の行動に興味を持ち、上野動物園に「押しかけ」で就職した。その後、日本で初めてパンダの繁殖に成功。いくつもの動物園で園長を経験し、人と動物の“あるべき関係”について説く。
- 25)イーディーコントライブ 名誉社員 川合アユム 氏
- 僕らがやったのは、古くからの「組織の論理」を捨て、 あるべき「人間の論理」を経営に持ち込んだだけ
- これまでの組織の論理に背を向け、「志ある仲間にチャンスを与え応援する」「信じて見守る」「失敗を許容する」「困っていたら助ける」など、PDと呼ばれるコンセプトや仕組みに基づき、新たな経営を実践。
著者略歴
(株)日本エル・シー・エー
京都に本社を置く総合経営コンサルティングファーム。1964年設立、2000年NASDAQジャパン(現在の大証ヘラクレス)に上場、2002年東証2 部上場。独自に開発したホワイトカラーのための知的生産性向上システム「DIPS」で知られる。「自動車」「外食」「住宅・建設」「医療・介護」など、顧客企業の業種・業界(インダストリー)別の組織体制を敷く。特化業界に精通し、真に価値あるコンサルティングノウハウを蓄積するため、外食インダストリーであれば飲食店、医療・介護インダストリーであればグループホームといった具合に、グループ企業にて実業を数多く手がける。外食インダストリーのグループ企業として2001年に生まれた、外食店舗への店長派遣業務で知られる(株)リンク・ワンは2004年7月に東証マザーズに上場。